第1回 子どもがスポーツを辞める本当の理由 ~AAP(アメリカ小児科学会)が伝えたいこと~
2026年07月16日
こんにちは。
なかがみ鍼灸整骨院 院長の中上です。
皆さんは、「子どもがスポーツを辞めてしまう一番の理由」をご存じでしょうか?

「ケガをしたから」
「勉強が忙しくなったから」
そう思われる方も多いかもしれません。
しかし、アメリカ小児科学会(AAP)がまとめた報告だと
子どもがスポーツを辞める背景には、もっと深い理由があることがわかっています。
さらにAAPでは、
スポーツを始めた子どもの約70%が13歳までに競技を辞めてしまう
という現状にも触れています。
もちろん、すべてが悪い理由で辞めるわけではありません。
他のスポーツに興味を持ったり、生活環境が変わったりすることもあります。
しかし一方で、
「本当は続けたかったのに、続けられなくなってしまった子どもたち」
が少なくないことも、大きな課題として挙げられています。
今回は、AAPが紹介している主な理由を4つご紹介します。
① 楽しくなくなった(Loss of Enjoyment)
子どもがスポーツを始める理由の多くは、
「楽しいから」です。
友達と体を動かすこと。
新しいことができるようになること。
試合で頑張ること。
そんな楽しさが、子どもたちを成長させます。
しかし、
・勝敗ばかりを求められる
・失敗を強く責められる
・試合に出られない
・「楽しい」より「つらい」が増えてしまう
このような環境では、本来の楽しさが少しずつ失われてしまいます。
AAPでは、この**「楽しさの喪失(Loss of Enjoyment)」**が、スポーツを辞める大きな理由の一つであると紹介されています。
② 早期専門化(Early Sport Specialization)
近年は、幼い頃から一つの競技だけを続ける子どもが増えています。
もちろん、一つの競技を一生懸命頑張ることは素晴らしいことです。
しかしAAPでは、
幼い頃から一つの競技だけを年間を通して続けること
には注意が必要だとしています。
同じ動作を繰り返すことで、
・スポーツ障害
・バーンアウト(燃え尽き)
・スポーツ離れ
につながる可能性があるためです。
③ バーンアウト(燃え尽き症候群)
バーンアウトとは、
心も体も疲れ切ってしまい状態
です。
毎日の練習や試合だけでなく、
・保護者や指導者からのストレス
・勉強との両立
・十分な休養が取れない生活
などが重なることで、子どもたちは大きなストレスを抱えることがあります。
スポーツが好きだったはずなのに、
「もうやりたくない」
そう感じてしまう子どもも少なくありません。
④ オーバーユース(使いすぎ)によるスポーツ障害
成長期は、大人とは違い、
骨や筋肉、腱がまだ発達途中です。
そのため、
同じ動作を繰り返したり、休養が十分に取れなかったりすると、
体に負担が蓄積し、
・オスグッド病
・シーバー病
・野球肘
・腰椎分離症
などのスポーツ障害につながることがあります。

AAPでは、このような**オーバーユース(使いすぎ)**も、スポーツを続けられなくなる大きな要因として挙げています。
おわりに
今回ご紹介した4つの理由は、
「スポーツは危険だからやめましょう」という話ではありません。
むしろ、
子どもたちがスポーツを長く楽しむために知っておきたいこと
として、AAPが伝えている内容です。
【次回予告】
子どもがスポーツを長く楽しむために、AAPはどのようなことを勧めているのでしょうか?
「マルチスポーツ」「休養」「Free Play」など、家庭でも取り入れられるポイントを
ご紹介します。



